にゃあ

XOOPS3をとりまくXCL日本の開発者の反応

2010年11月12日、XUGJに「Potential Collaboration Between XOOPS and XC」というスレッドが立った。XOOPS本家のmambaさんが、XOOPS Cubeと手を取りたいという趣旨の投稿だ。一旦、XOOPS本家と決別したXOOPS Cubeコミュニティとして、歩み寄るべきなのか、拒絶するべきなのか議論を呼んでいる。

XOOPSからXOOPS Cubeが分岐した背景

そもそも、なぜ日本のXOOPSは本家XOOPSから分岐したのだろうか。本家XOOPSから、日本のXOOPSコミュニティが離脱して、XOOPS Cubeの開発に入ったのは、今からもう5年前の2005年。とうに過去の出来事になってしまって、ちゃんと記憶していないが、分岐した背景には以下の2点があったと記憶している。

  • 本家側が日本チームの参加を事実上拒否した。(セキュリティ的に重要な部分やマルチバイト対応などがあった)
  • 本家でXOOPS基金の設立など、商業的な動きがあり、XOOPSの独占が危惧された。

こうした事情から、日本のXOOPSコミュニティ*1はXOOPS Cube、XOOPS Cube Legacyに移っていった。

分岐後のXOOPSの世界

XOOPS Cubeが本家XOOPSを離れてから、いくつか大きな動きがあった。ひとつは、本家XOOPSも内部で分裂し、ImpressCMSが生まれた。ImpressCMSは、ヨーロッパのXOOPSコミュニティに支持されている。一方、残った本家XOOPSは、アメリカ・中国などでその命脈を保っている。


2005年9月17日 オープンソースカンファレンス 2005 Fallパンフレットから抜粋・一部改変

日本では、まだXOOPS CubeがCMSの地位を確保しているが、EU・アメリカでは、JoomlaやDrupalの登場でXOOPSは下火になっているようである。

世界的に見ると、少なくても5,6年前と比べてXOOPSの分裂は進んでいる。bluemoonさんが指摘するとおりXOOPS Cubeのガラパゴス化やXOOPSの小粒化している。joomlaやDrupalが席巻しているEU・アメリカでは、こうした現状を日本よりも強く認識ているはずだ。このタイミングで、mambaさんが日本のXOOPSとコラボレートしたいというのも合点がいく。

XOOPS3をとりまくXCL日本の開発者の反応

mambaさんが直接メールで打診したのが、XCL2.2のメインコミッターのkilicaさんなので、kilicaさんの発言を見てみよう。kilicaさんは2つの課題をあげて、ご自身で検証している。

(1)xoops.orgが提案しているXOOPS3はコード的にどうなのか。
(2)xoops.orgの体制(オープン性、公平性)はどうなのか。
http://www.xugj.org/modules/d3forum/index.php?post_id=6025

kilicaさんは、(1)については、ZendFrameworkの使用を評価しているし、(2)についてはMambaさん自体は誠実な人だと見ている。

Marijuanaさんは、もっと過激なことを言うかなと思ったら、Mambaさんの提案に意外と肯定的だった。

  • 2.1系は、minahitoさんが動かなければメンテナンスされない
  • ホダ塾も、メンテナンスが滞っている
  • XCL用のモジュールが出来ていない
  • ベースモジュール(legacyモジュールと交替できるモジュール)ができていない
http://www.xugj.org/modules/d3forum/index.php?post_id=6020

Marijuanaさんは、上のようにXOOPS Cubeの活動が想定より活性化していない現状、 また、海外のマンパワーを取り込める期待を踏まえて、議論する価値があるとしている。

Marijuanaさんは以前から、XOOPS1の頃の古い関数の撤廃などを主張しているが、 XOOPS3であればこうした古いコードの問題も解決されるかもしれない。

本家XOOPSは閉鎖的な性格が強いことが、以前から指摘されていた。それに対して、XCL2.1のメインコミッターのminahitoさんは柔軟な見解を示している。

X3は以前少し話題になった、中国に(クローズドで)発注された例の新型らしいのですが、提案版が出来るまで密室でやってしまったのはこちらのCubeも同じですし、2.2のリポジトリを追っている人も少ないですから、アルファ、ベータレベルでの公開の姿勢があれば、現状のコミュニティにおいては問題にならないと思います。 http://www.xugj.org/modules/d3forum/index.php?post_id=6034

Tomさんは、いくつかの問題点を提起している。

1. はたしてMambaさんは、XCubeについて、アーキティチャも含めて、どれくらい理解してるんだろう?
2. XOOPS Foundation ってまだあるんだよね?
3. 元々僕は、XCubeをメタFWとした、FWがあればよいと思ってたから、XCube+ZF が可能であれば、それはそれで楽しみ。
4. コミュニティは、どうマージするんだろう?
5. XCLとX3をマージするって事は、XCubeにX3のエミュレータを載せるって理解していいんだよね?XCubeは使わないよって事なら、単に開発者の引き抜きと思えるのだが。まぁ、最終的に優れたCMSが出来ればそれはそれでいんだけど。

この中で、明確に答えをだせるものは少ないが、コミュニティの統合に関しては、XUGJの管理者のfabiさんはxoopscube.jpを日本サポートにすることを提案している。

もし統合するなら、onokazuさんのところをまた日本サポートに戻すことにするのが現実的でしょう。
[...]
XUGJはこのまま変わりませんよ。私設の開放広場ですから。

まとめ

プログラミングレベルの問題とコミュニティレベルの問題が議論の中心となっていくだろう。過去のしがらみは置いておくとして、XOOPS3でZendFrameworkが使われている点は評価できる。また、XOOPS3とXCLのコミュニティが結託すれば、単純に規模が大きくなるので、ユーザにとっても情報・モジュール・テーマが増え、開発者にとっても大勢を相手にできるの楽しみが増えるというメリットもある。

XCL2.2も公開されてからまもないし、XOOPS3もアルファバージョンなので、XCL2.2と並行しながらXOOPS3も様子を見ながら参加してみるという姿勢もありかもしれない。

*1 GIJOEさんに代表されるD3系のモジュール作者は、しばらく本家版XOOPSとXOOPS Cubeのサポートを継続した。また、東北XOOPSでは本家版XOOPSを積極的にサポートする活動も行っている。


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コメント

Mamba(2010.11.17) #
Thanks for the summary and the chart.
Small comment - XOOPS is very much supported by the European developers - Trabis, who was in charge of 2.4.x is from Portugal, and the 2.5.0 development was led by people from France and Switzerland
@bluemooninc(2010.11.15) #
UIとかJSとかMVCとか追従していく流れの中でZendFrameworkとレガシーなものとをどう組み合わせるかが議題になって来ているのだとおもいます。IMHO
tohokuaiki(2010.11.22) #
自分はここ数年の間で、「素人がCMSを使う意義」について考えないと意味が無いなと感じています。CMSって、必要ないじゃないですか。WordPressで十分だし、そっちの方が分かりやすい。だとしたら、XOOPSみたいなオールインワンのCMSは誰が使うべきものになるのかなっていう疑問がすごくあります。Web制作業者のためのCMSとかもありだとは思うんですが、いかんせんモチベーション低いですよねー。なんでそんなの作らんとか。・・・いや作ってみたいんですけど。
tohokuaiki(2010.11.22) #
うわ、これXOOPSなのか・・・・
ヒロポン(2010.12.20) #
Google Trendデミルと、WordPress, MoTypeなどブログ系の伸びが激しいのは確かですが、私はtohokuaikiさんが言っているほどCMSに悲観的ではないです。DrupalはNasaやWhiteHouseも使うぐらい応用範囲が広いので、オープンソースの進化に日本のユーザーが取り残されただけだと思います。

現段階のXOOPSを使うメリットは、日本語モジュールが豊富という1点ですが、それは非常に日本語ユーザーには一番大きなメリットだと思います。推進を逆撫でするような事はしたくないのですが、既に2006年頃にXOOPSが下降曲線にある所を見ると、XOOPSカスタマイズにこだわるより、Drupalに行った方がプログラマーの方にとっても有用だし、現在の世界の流れに沿っていると私は思っています。

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